ADHDとは -3つの特性とタイプ-
ADHDは、注意力の低下や落ち着きのなさといった、自己コントロールが難しいという特性を持つ障がいです。ADHDの特性には、「不注意」「多動性」「衝動性」の3つが挙げられます。
ADHDの3つの特性
不注意
「不注意」とは、1つのことに長時間注意を向けることが難しく、持続的な集中が難しいことをいいます。
不注意の行動例
・うっかりミスが増える
・整理整頓が難しい
・忘れものやなくしものが頻発する
・周囲の刺激に敏感
・物事を最後まで遂行するのが難しい
・計画や予定をたてるのが苦手
など
多動性
「多動性」とは、常に落ち着きがなく、じっとしていることが難しいことをいいます。
多動性の行動例
・席をすぐに離れる
・手足をそわそわと動かし続ける
・静かでいなければならない場面で走り回る
・静かに遊ぶことが難しい
・自分の思いつくままにおしゃべりをやめられない
など
衝動性
「衝動性」とは、考えたら即座に行動してしまうことをいいます。
衝動性の行動例
・順番を待てない
・相手の話が終わる前に即座に答える
・他人の話や遊びに勝手に介入し邪魔をしてしまう
・急に怒りっぽくなる
など
ADHDの3つのタイプ
ADHDには前で挙げた特性の中で、どの特性が強いかで3つのタイプがあります。
混合発現型
・3つの特性が同じくらい現れるタイプ
・ADHD全体の8割が該当する
不注意優勢型
・不注意の特性が強い
・女性に多い傾向
多動性衝動性優勢型
・多動性と衝動性の特性が強い
・男性に多い傾向
ADHDの子どもの二次障がい
これらの特性は、成人になっても持続する可能性があります。しかし年齢が進むにつれてADHDの特性が目立たなくなる傾向があります。
一方で、療育環境や学校環境などの影響を受けると、反抗的な行動や不安の増大、気分の低落などの精神症状や問題行動が二次障がい的に現れる可能性もあります。
これらの症状を防ぐため、発育期の子どもをしっかりとサポートし、適切なケアや理解をすることが非常に大切です。良好なサポートが得られる環境で、子どもの成長と発達を支えていきましょう。
発達障がいの子どもの口腔事情に関しては、以前のブログでお話しております。よろしければご覧ください。