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神経発達症を持つお子さまの診療について

神経発達症(自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD))の特性があるお子さまの診療について案内します。
歯科はお子さまにとって「音・光・触られる感覚」「見通しが立ちにくい場面」など、多くの不安が生じやすい場面です。
当院では、お子さまが少しでも安心して受診できるよう、一人ひとりの特性に合わせたサポートを大切にしています。

1.スモールステップで無理のない進み方を大切にします

はじめての場所や予測のつかない経験が苦手な子は少なくありません。

そのような場合は、いきなり治療に入らず、

・まず椅子に座る

・器具を見てもらう

・お口を「少しだけ」開けてみる

など、お子さまのペースに合わせて“できることから”一歩ずつ進めていきます。
小さな成功体験を積み重ねることで「歯医者って意外と大丈夫!」という気持ちにつながります。

2.感覚過敏への配慮をおこないます

神経発達症のお子さまの中には、音・光・におい・触覚などに敏感な子もいます。

・できるだけ刺激の少ない器具を使用

・ライトの角度を調整

・触る前に「これから触りますよ」と予告

・音が苦手な場合は説明を加えながら短時間に

など、お子さまの反応を見ながら対応しています。

3.具体的でわかりやすい声かけを心がけています

「もう少し頑張ってね」「お口開けてね」これでは何をどのくらいすればいいのか、わかりづらい場合があります。

・「10秒だけお口を開けてみようね」

・「お水をかけるよ、冷たいよ」

・「今から歯をちょっと見るだけね」

など、できるだけ具体的でイメージしやすい声かけをしています。

4.言葉だけで伝わりにくい場合は、視覚的にサポートします

言葉の理解に時間がかかる場合があります。

・写真やイラスト

・順序がわかるカード

・指差し

・実際に器具を見せる

など、“目で見てわかる”工夫を取り入れています。
見通しが立つことで、不安がぐっと軽くなります。

5.できたことをしっかり褒め、成功体験を積んでいただきます

たとえ小さな一歩でも、「できた!」という経験はお子さまの大きな自信になります。

・座れた

・あいさつができた

・お口を少し開けられた

など、その子なりのできたことをしっかり褒め、自信につながる声かけをしています。
「ここなら頑張れる」という安心感が次の受診につながります。

6.お母さんのお悩みにも寄り添います

「暴れてしまうかもしれない」
「泣いてしまって迷惑をかけそう」
「どこまで対応してもらえるのか不安」

こんなお母さんの心配の声を、これまでたくさん聞いてきました。
当院では、お子さまの状態やご家庭での様子を伺いながら、無理のない方法をご提案します。
どうぞ遠慮なくご相談ください。私たちは“親子で安心できる歯科”をめざしています。

ご予約前に不安なことはお電話でスタッフにご相談ください。